プロフィール
- 2009-現在
- 理化学研究所 脳神経科学研究センター 言語発達研究チーム 研究員
- 2006-2009
- 理化学研究所 脳神経科学研究センター 言語発達研究チーム ジュニアリサーチアソシエイト
乳児の音楽獲得
音楽は乳幼児にとってはとても身近なもので、言語の獲得と同様に特別な訓練を受けなくとも、自然と音楽的な知識を獲得していきます。この自然と獲得されていく乳児の音楽性に焦点を当てて、乳児がいつごろから、どのような音楽的能力を獲得していくのか、またどのような音楽表現をするようになるのかについて、聴取と再生の両側面から検討しています。
言語の韻律と音楽の旋律処理の発達
われわれ成人や保育者は乳児に対して、成人向けとは異なる音響的特徴で話しかけることが様々な言語や文化で認められています。その際の韻律はしばしば「メロディアス」と表現され、音楽的な要素を多分に含んでいます。一方、お父さんやお母さんが乳児に歌いかける様子も文化を問わず見られます。では乳児はこのような、話しかけと歌いかけを生まれながらに区別しているか、それとも、最初は同じように扱い、発達に伴って徐々に分化させていくのかについて、言語の韻律に対する乳児の反応と音楽の旋律に対する反応を比較して、検討してます。
論文
山根直人.(2009). 幼児の歌唱における音高、音程の正確さについての一考察 ―音声分析から見た発達の様相―, 学校教育学研究論集,第19号, pp1-16.
山根直人. (2009). 幼児の歌唱における音高の正確さについての研究 ―音高、音程を基準にした評価を中心に―, 音楽教育学の未来 日本音楽教育学会 設立40周年記念論文集, 音楽之友社, pp132-141.
山根直人. (2009). 幼児期における楽音の音高識別力について: 評定方法の再検討, 発達心理学研究, 第20巻, pp198-207.
山根直人, 志村洋子. (2009). 乳幼児期における楽音のピッチマッチと音高識別, 音楽教育学, 第39巻, pp26-32.
発表
志村洋子, 山根 直人, 坂井康子, 嶋田由美, 小西行郎. (2011) 赤ちゃんと音楽-保育の場と研究成果をつなぐもの-, 日本赤ちゃん学会第11回学術集会, 岐阜.
山根直人. (2011). 幼児の歌唱におけるピッチ及び音程の特性, 日本発達心理学会第22回大会, 東京.
志村洋子, 坂井康子, 山根直人, 今川恭子. (2010). 乳児と音楽, 第41回日本音楽教育学会, 埼玉.